街歩きとか日常のいろいろ

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旅好きな片桐はいりさんの文章センスに惚れる1冊「わたしのマトカ」

わたしのマトカ

コロナが始まって1年。

私の場合、職場も働き方も変わって、好きな旅行にも行けず、鬱々する日がとっても増えてしまってます…

唯一の旅行という趣味を取り上げられてしまうと本当に目標が無いので気持ちを保つのが大変で、少しでも気分を変えようと本を読むことにしています。

ご紹介するのは、片桐はいりさんの「わたしのマトカ」。

映画「かもめ食堂」に出演されている片桐はいりさん。この本は、その撮影時のエピソードに加えて、はいりさんの過去の旅行を交えて構成されています。

とにかく海外にいったら、その国の味を不味かろうが絶対試す、公共交通機関を使って貪欲に街歩き、疲れたら怪しいマッサージ屋も試すというはいりさん。

そのチャレンジが一人旅にはありがちな「武勇伝風」に書かれているわけではなく、起こったエピソードを淡々と事実に沿って書かれているのだけど、情景がとても細かく、本当にセンスにあふれているのです!

ヘルシンキでアジアの食品が売っているお店でニラを買うシーン。

わたしはティファニーのウィンドウをのぞき込むヘップバーンのような気分で、ガラス越しににらを眺めた

(略)

わたしは手に入れたにらの束を高くかかげて走りだしたい気分だった。聖火ランナーのように。

マッサージを呼んだ時のエピソードでは

北海道の旅では、小さな町を転々と移動した。昼間町を歩いていてもあまり若者を見かけないようなところばかりだ。ホテルの部屋のドアを開けるとたいてい「チェンジ!」と呼びたくなるような、しなしなのおばあさんが現れた。

 「あるある!」とか、つい「やってしまいそう!」と実にかゆいところに手が届く表現が満載な内容になっています。

私はフィンランドに行く人は全員「かもめ食堂」を見てから行け。

フィンランドに行く機内では「かもめ食堂」を流すべき!とまで思っているくらい、映画「かもめ食堂」が好きなんですが、この本もぜひ合わせて読んだらさらにフィンランド旅も楽しくなるず!!

私の駄文では良さが伝えられなくて、もどかしいけど、片桐はいりさんの文章センスに触れてほしい~

 

わたしのマトカ

わたしのマトカ